なろう系は、なんか小説会の二浪というか、ジャンクフード的な小説だとやゆされることがある。
やれ試練がないだとか、やれ主人公無双俺TUEEだとか、性欲だとか成功欲求だとか復讐だとか。
そういうのって俺的には全然アリというか、
むしろそれが小説というか、娯楽の本質なんじゃないかと思うわけですよ。
今まで小説というものに、お前ら期待をしすぎている部分があると思う。
小説というと夏目漱石だの、なんか女と心中しようとした文豪だの、そういう高尚なイメージを盛っているだろうが、小説家って結構クズリツ高くないですかねって思うわけですよ。そういう持ち上げられている文豪ってさあ。らもとか人間やめてる感じじゃんもう。
まあだからこそ、娯楽はそういう欲望を表現する場所なわけです。
なろうならば、無双という欲望、俺が強くなっていくという欲望が主に強いわけじゃん?あと性欲だったりハーレムだったり恋愛だったり。
そういう、原石となる欲望から、削り出して、多彩に派生していったのが、なんかそういう転生だったり、モンスター化だったり、悪役令嬢だったり、メシ系なわけです
そういう具体的な人気ジャンルの大本には、そういう欲望があるって理屈なわけですよね。でなければ、人気になりようがないわけですから。
でも、それだけじゃないよねっていうのがあるわけですよね。
なんかその、ヒソカに流行っている、そういう欲望の原石の中で、割と最近芽を出しているものがあるよね。
それが、「誰も俺の強さに気づかない」という欲望の原石なわけですよ。
なんかそういうの、あるよね。
なんかクラス転移系で、主人公だけが最初弱そうだからっていって追放されるっていうので、それで影で俺が無双していて、クラスの人達はそれに気が付かないみたいな。そういうのってありがちじゃん?
あとなんかアニメ今やっている、「影の主役」だっけ?「陰の支配者?」みたいなやつもそうじゃん?
誰も俺の強さに気が付かない、そういう欲。
ワンパンマンとかもそうじゃん?あとモブサイコ100とかも、ONE系のやつ。
なんか、それ、分かるなと。
むしろ俺は、そういうのが世に出る前に、俺が思っていたものそのままなわけですよね。
なんか、英雄って、辛くない?みたいな。
そういう、自分が強いってことが周囲に知れ渡ると、すごい柵が生まれるわけじゃん。
しがらみが。
「私のことを助けてください」「我々のリーダーになってください」みたいな。
そういう、王様になるしかないわけじゃん。強すぎると。もう。
もしくは、なんか王様的なやつに「アイツは危険だから始末しよう」みたいな感じになるわけじゃん。
それって、嫌だなって。
俺の強さは俺だけのものじゃん。だって。
なんかマーベルヒーローとかも、なんかそういう感じじゃん。
海外のヒーローって結局「自分の強さは公共のために使う」みたいなやつが多いわけじゃん。
それってなんか嫌だなって思うわけですよ
だって大衆ってバカじゃん。
バカっていうかさあ、正直バカから脱却して欲しいよねっていうところもあるわけですけどもね。もっと賢くあるべきだと思うわけですよね。何支配者に良いようにやられてるんだ!もっと我を出せよ!もっとラクに、もっと幸せに!!って思うんですけど。
まあともかく、そういうのがあるからこそ、「あっ、じゃあいいです、お前らに俺の強さを分かってもらえなくても、こっちはこっちで楽しくやるんで」みたいな
そういう妄想を俺はしていたわけですよね。
つまり純粋に100%俺のために俺のリソースを使いたいみたいな。
そしてそれをおそらく、他のやつも思っていて、だからこそ、そういう「影の支配者」だとか「ワンパンマン」だとか、そして多分こういう系のやつが他のもあると思うんですよね。
ペルソナとかもそういうやつじゃん?あとプリキュアとかの魔法少女系とかも基本自分の力は知られてはいけないみたいなタイプじゃん?
そういう楽しさもあるよね。そういう、「僕たち私達だけの共有の秘密」みたいな、そういう奇妙な絆で結ばれたチーム的な。あるいは秘密結社的な。
なんかそういうのが実際にあるとしたら、なんか普通の生活をしているのも楽しそうだよな。
上司にペコペコしていたり、普通に電車乗っている俺が、実は裏ではすごい組織のメンバーみたいな、そういう多重的な感じのやつ、
実際そういうのありそうだよな。なんか例えば、SMバーとかもそういう感じなのかもしれない。
こんなに偉そうな俺が、実は夜はSMでマゾなことをしているだとか。
あるいはネットとかも、表の顔はニコニコしているけど、匿名ではクソみたいなウンコなレスをしているとか、
そう考えると、割りと一般的な欲望なのかもしれないな。「誰も俺の真の姿に気が付かない」みたいな欲望って。
ただそれを誰も指摘しなかったというか、気が付かれなかったみたいな。そういう感じじゃない?