ダンゲロスシリーズについての感想レビュー

ダンゲロスを始めてみたのは、戦闘破壊学園ダンゲロスの、コミックを、ネットカフェで見たときだった。

 

ダンゲロス、いわゆる能力バトルモノ。

正確には下品エログロ能力バトルロアイヤル

 

その序盤で、キャラが女体化したり、人を殺したりする。

 

女体化、というジャンルは私のお気に入りであり、だが同時にその作品のキャラが羨ましすぎるので、読む的には精神統一が必要なのだが、まあとにかく、女体化という、アブノーマルなジャンルを扱っていたり、「え?何そのキャラ付け…変な名前…必要か?」って思ったりもした。

 

例えば、序盤に、目玉を飛ばして攻撃するキャラとか、金玉を破裂させて攻撃する能力だとか、体臭がヤバいとか、やたら倫理観を超越している、あまりキレイじゃない、かっこよくない、むしろかっこ悪いようなキャラ付けが多いのですよ。

 

普通能力ものって、スタイリッシュだったりかっこいい感じですよね。例えばダーウィンズゲームでは、武器生成能力だったり、鎖を操る能力だったり、中二心をくすぐられるじゃないですか。ダンゲロスはそういうタイプの能力バトルではないということです。

 

実はダンゲロス世界においては、個人の欲望が思春期に開花して能力になるという設定があるので、つまり欲望に直結しているという、まあアクセル・ワールドとか、たまによくある設定なのですが、しかしこれは酷い。

 

ダンゲロスというシリーズは、どうやらTRPGが原作になっているらしく、複数の人が好き勝手、ふざけまくって作ったキャラクターらしい。

 

なんかSCPや、淫夢、クッキーワールドみたいに、誰でもその世界やキャラクターで作品を作っていいですよ、みたいな感じのワールドらしい。

 

まあそのストーリーなりキャラクターなりを、作者の架神恭介が編纂したりして小説化し、さらに横田卓馬がコミックス化したのがこれらしい。

 

まあ、内容はエログロであり、下品であり、うんこだったり、臭いだとか、主役級のキャラが死亡したり、何でもありワールドで、その強烈な世界観に俺はしびれてしまったわけです。

 

しかも作画が好き。

めだかボックスやインフィニットデンドログラムのような、かっちりした絵柄が好きなんだよな俺って。トゲトゲしているかのような絵柄。

 

そういった、すごい迫力があり、強そうなキャラクターを作るのが上手い作画の人だったので、その点も良い。

 

そして、なんだろうね。このなんというか…、「ちゃんとキャラクターが死にます」って世界観。

 

まあ別に死ななくてもいいんですけどね。ワンピースとか、ブリーチとか、ハンターハンターはまあ最近旅団メンバーが死んだけど、だいたいの主要キャラは死なないじゃん?

 

アカメが斬るみたいな、強いやつも運が悪ければどうあがいても死ぬ。みたいな。

そういう作品、しびれると思う。

 

普通の人は、キャラがあまり死んでほしくない、という人がほとんどだと思う。現にアカメが斬るの感想でも「思い入れのあるキャラが死んでつらたん」みたいなコメントがあったし。

 

でも、あえてその暗黙のルールを破るという行為は、俺の世界をこう、突き刺すような、刺激を与えてくれるのである。

 

無常、そう、なんだろうな。リアリティ。

 

能力バトルモノって、全然メインキャラは死なないけど、リアルに考えれば死ぬのが当たり前じゃん。

 

様々な異能が相互作用しているわけだし、相性が悪ければ所見で何もできずに死亡。みたいなことは普通にあるわけです。リアルで考えるならばね。

 

だからこそ、「運が良かった」、「上手く機転を効かせて勝つことができた」、というものに、価値が生まれてくるわけですよ。

 

でもたいがいの漫画の主人公は、大抵運が良かったり頭が良かったり逆転力、いわゆる主人公補正が強いので、そういったものの価値が暴落しているわけです。普通は。それが当たり前です。

 

まあ仕方ないと思いますけどね。っていうかまあ、面白ければ別にご都合主義でも、運良すぎでも、別になんでもいいんですけどね。

 

でも、あえてそのご都合主義をなくす、ということに、しびれるのです。俺ができないことをやってのける!ってやつです。

 

 

 

でもまあ、ダンゲロスシリーズは他にもいくつかあるんですが、一番面白いのは最初のコレでしたね。

 

まあ他のやつもまあまあ良かったんですけども。

他の「ダンゲロス1969」とかは下品の極みみたいなキャラが複数体いて良かったし、「飛行迷宮学園ダンゲロス」はキャラが濃かったりしてて良かった(下品度は少なめだが)

 

でもまあ、個人的に「転校生」の設定を深掘りしてほしかったというのがあったんですよね。

 

戦闘破壊学園ダンゲロスのラストで、「転校生」と呼ばれる存在の秘密が明かされるわけなんですが、「なんでこういうことになったのか?」みたいな経緯が知りたいんですよね。

 

なんかこう、超越者的なのって、個人的にすごい好きで、そいつらが戦ったり、能力を使っているところを見たいというのもあるですが、

 

歴史というか、この組織がなぜ生まれたのかみたいな、どうして転校生はこういうことをするのかみたいなことを、もっと知りたいんだが、そこまで深掘りされなかったのがアレでしたね。

 

 

 

でもまあ、戦闘破壊学園ダンゲロスはおすすめできる作品ですな。

アカメが斬る淫夢クッキー、SCP、backroomとかが好きという人におすすめです。(つまりエログロ)