©KADOKAWA CORPORATION 2023 著者 河野 裕
割りと今世紀最高のアニメと言って良いできだと思う。いやそれは言い過ぎかもしれないが、トップ5には食い込むほどの実力を持ったアニメだと俺は思うわけですよね。
ストーリー、設定、キャラ、OPEDも最高すぎるんだよなぁ
まあこのジャンルとしては、一人一個持っている異能力で事件を解決する系の話なんだが、その設定もすごいぐっとくるよね。
別にバトル系の話じゃないんだけど、日常の中に異能力があるという、そんなありそうでなかったというか、いやちょっとはあるかそういう作品。
そしてこの作品のキャラは、なんというか、善人が多いというか、、むしろ悪人のキャラっていたっけ?ってなる。敵も基本的には善人みたいな。そういう特徴がある
なんかそういう、優しいアニメなんだけども、実際見終わった感想としては「修羅すぎる・・・」なんだよね
全員優しいというか、優しすぎるのに、能力の存在のせいですごい残酷な側面もあるよっていう。
いやむしろ優しいから能力が発生したみたいな。
でもまあ、ハードな側面はあるんだけども、結構見ていて、そんな優しい善人のキャラたちの会話によって物語が進行していくから、
「うわー、これ偽善だろ…」「そんなことまでする必要あるのか?」とか、そういう正義アレルギーを起こしてしまうことも、一応分かるわ
特に主人公の思考回路が、普通の他作品のキャラクターと違う
この世界から苦しみを取り除くためにどうすればいいか、ということを考えているようなやつで、変人かつサイコパス的なキャラ。そして優しい
まあ主人公だけじゃなく、メインキャラ3人は全員変人&達観しているんだけどな。
大人すぎる。視聴者が若干ついていけなくなるくらいに大人。
やるべきことを淡々やる。それがたとえ苦痛を伴うものでも。みたいな。人間らしくない。生きてて辛くない?ってぐらい大人。
まあそれがこの作品のすごい好きなところでもあるんだが。
これがこの世界の普通なのかと勘違いするけど普通のやつもいて、それを見ると若干安心する
例えば、主人公が、なんか悲しんでいる女の子を見て、「あの悲しみを消すためにはどうすればいいんだろう」みたいなシーンがあって、実際能力を使って悲しみを消すみたいな展開があるんだけど、
それを見て、なんというか、「悲しみを消すって本当に良いことなのか?」「悲しみがあるから強さにつながるんだろ」みたいな。
そういう感想コメントを想起してしまったわけですよ。
一般的な風潮として、「悲しみは受け入れるもの」みたいな考えがあるじゃないですか。
「悲しみを受け入れて次の一歩を歩かなければならない」「倒れても立ち上がらければならない」みたいな。
まあ俺個人としては、悲しみを消せることが可能ならいくらでも消すべきだと思うけども。
なんというか、でも逆にそれが、キャラクターが、この今の社会の風潮に全くなびかずに、自身の頭で考えているって感じがして、良いんだよね。
なんというか、今の現代人って、結構こういう社会の風潮に同調するのが普通、みたいになってるじゃないですか。
まあ良い意味でも悪い意味でも。
だから結構、この作品のキャラではなく、もしかしてリアルの視聴者のほうがおかしいのかもしれないなと。
ズレてるのは俺らの方なんじゃないかと。
そう思ったところもある。
そういう哲学的な側面もあるというか。
まあつまり何が言いたいかというと
主人公…すき…
本当に、アレだな。ホモじゃないけど、お決まりのあの言葉言っとくか
「俺が女なら惚れてるわwww」
つまりそういう主人公なんだよな。
すごい株を上げてくるというか、ヒーローというか、
若干サイコパス的なところを感じつつも、優しさとか愛情を感じるところもあるよね。
そうますみれとはるきみそらが惚れるのも分かる。
なんか2ちゃんまとめとかで「このギャルゲの主人公がヒロイン全員から惚れられるのが分からない!」みたいな話題定期的に上がるけど、分かる方の主人公だよな
まあ俺はこのヒロイン二人の方も好きだけどさ。
はるきみそらは、正ヒロインというか最終的に主人公とくっつくタイプのヒロインなんだけど、
感情が無いみたいな若干ツンツンしたところがあるけど徐々に心をひらいてくるみたいなのがね。髪型も相まって正ヒロイン好きとしてはたまらないよね
あと奥ゆかしさがすごい。
そしてはるきみそら、こいつは負けヒロインとしてかなり評価が高い。視聴者全員こいつのこと好きになるはず。
まあこいつもサイコ的な行動をしてくるやべーやつなんだけど、まあ一回みたら分かるけどこいつがアレをしたという、その衝撃がすごいよね。
「え?!どぼじてそんなことするのぉお!!」っていうね。
こいつがサクラダリセット全体のイメージを作ってる感はある。まあ一期はほぼ登場しないけど。
そして好きだけど主人公と恋人になれないっていうその悲恋さがすごい伝わってきて、それが良いよね…
はるきみそらと同じく、全然恋愛は興味ありません的な態度取っておいて、それはズルいよな
こいつをメインにしたEDもすごい曲もいいというか。かなり高い立ち位置にいる負けヒロインだよね。
負けヒロインって若干バカにされがちだけど、このキャラにおいては馬鹿に出来ないという完成された負けヒロイン。
まあそんな感じで、他にも癖の強いキャラがいるんだけども、
その中で好きなエピソードがある。
あるキャラがあるキャラに対して語った人生論というか、「何かを決断するためにどう考えるか」みたいな、そういう話なんだけど。
まず、それぞれの要素を飴玉に例える。
自分はその飴玉の中から一つを選ばなければならないとする。
そういうとき、「箱」を用意する。
飴玉の中から少しでも嫌なところとか、ちょっとでも気に入らないがあったら、この箱の中に入れる
「最後に残ったやつを選べば良いってこと?」と片方のキャラが聞く
いや違う、全ての飴玉を箱に入れる。
そしてまた取り出して、もう一度飴玉を選ぶ。そうやって選んだ飴玉こそが、自分が選ぶべき選択。
みたいなことを話していたわけですよね。
これ、すごい良いたとえ話だよな。
つまり、このキャラはこう言いたいわけですよね
「全てのどんな選択にも、一番いいと思った選択にも、嫌なところがある」
「だけど嫌なところを受け入れてまで選んだ選択こそが、一番正しい」と。
この考え、良いよね。
そういう話。
そして、OPEDも良いんだよな。
一番いいのは2期のED。そうますみれがメインのやつ。あとネタにされがちなED1も好き。
っていうかさあ、1期ED,叩かれすぎじゃない?普通にいい曲だろ。今サジェストに「サクラダリセット ED 気持ち悪い」とか出てて笑ったんだが
あと曲もいいけど、すごい歌詞が物語に合っている。それがすごいぐっとくるよね
ユーチューブで聞きたくなったときに聞くと、すごい物語の思い出がね、ぐわーっと。
すごいはるきみそらの感情みたいなのが理解できて、すごい良いよね。
こうして聞くと、はるきみそらってすごい受け身系ヒロインで、すごい珍しいタイプだよな。主人公の言う事なら何でも聞きますみたいな。そういう奥ゆかしさがすごい…良いよね
まあ長門はすごい人気が高いよな。スピンオフとかで優遇されてるし。
そういうヒロイン、良いよね…わしもじゃ!!
あ、あと思い出したけどもう一つ好きなエピソードは、幕間的な感じでメインストーリーには全く関わらないけど、はるきみそらが主人公に看病のためにアイス買う回が好き。
もうお前ら結婚しろよみたいなね。はるきみそららしいサイコパス的な一般人とはかけ離れた思考回路なんだけども、それでいて主人公への愛情が感じられる良い回だった。
途中でこいつが引き返そうとしたときとか、「ええええええええええ!!??」「理解不能理解不能!」ってなる、完全に視聴者が突っ込むタイプの回だったよな。まあ毎回そうかもしれないが。