鋼の錬金術師の感想、レビュー

ハガレン

 

まあ説明不要の名作というか、なぜ今更というこかというと、ユーチューブでたまたまOPの動画を見つけたので、書きたくなった。

 

色々と設定とか細かい話の流れとかは忘れてるけど、全体として自分が印象に残ったシーンの感想を言いたい。

 

まず、作画というかバトルというか、キャラの設定とか世界設定が尖ってるよな。すごいセンスを感じるというか。

まず主人公が義手義足で、もうひとりが中身が空洞の鎧っていう。

もうこれだけで勝ってる感あるよな。

 

あと、特に錬金術の設定というか、発動エフェクトというか、

 

錬金術でそこらへんのコンクリートを武器にするみたいなことができるんだけど、その際に電撃がビリビリして、そのコンクリが変形するんだが、その変形の仕方というか、変な跡みたいな、そこらへんのリアリティがすごい良いよね。

 

実際に錬金術があったらこういう科学っぽい模様できるかもしれない!みたいな。そういうその、化学反応的な模様というか、

 

生き物の傷が治りかけている感じの模様に似ていて、なんか良いよな。この、これ。

 

自分、木が好きなんだけども、その好きな理由の一つに、木が再生して傷が閉じているみたいな模様ができているのが好きというか、近くにあったモノを飲み込むみたいな感じになっている木があるじゃん?

 

その硬いのに柔らかく見えるみたいな、そういうのがたまらないわけですよ。

それとなんか似ているよな。説明下手で済まないが。

 

あとなんか手と銃が融合するみたなのも、ゾワゾワするよね。AKIRAにそういうシーン合ったわ。っていうか画力がすごいよな。

 

 

 

 

 

まあ、それは良いとして、

 

ハガレンの思ったところ、その2。

 

「なんで家燃やしたの!?」

 

まあ簡単に説明すると、主人公のエドワード兄弟は、自分の過去と決別するために国家錬金術師になって、家を去るわけですよね

 

その際、その家を燃やすわけですよ。

 

いや、ええ・・?ってなったよね。

 

燃やす必要ある?

その思い切りの良さ、ロックだよな。

 

まあでも、これ今にして思えば、かなり必要な描写と言うか、リアリティを追求するならば必要だよなって。そう思いまして。

 

まあなんか作中で誰かが指摘していたようなきがするけどさあ、

 

これって要するに、自分たちの失敗を燃やして消そうとしたみたいな、そういう行動なんだよな。

 

そう考えると非常にしっくりくるというか、腑に落ちるというか。そう考えると燃やすわ。自分でも燃やすかもしれないって思ったわけですよね。

 

当時は共感しない行動だったわけだけども、今にして思えばって感じだよね。

 

それで、この行動、結構カッコつけシーンというか、結構「俺たちに過去はいらない」みたいな。そういう主人公上げのシーンかと思ってたんですけど、180度変わるわけですよね。そう考えると。

 

コレってつまり、過去と向き合うことができない、主人公下げシーンなのではないかと

そういうことを、なんか主人公の父親がエドたちに指摘していたようなきがする。覚えとらんけど。

 

なんかそういう、解釈によって180度意味が変わるのって、印象的だよね。

 

ここだけが言いたかった。そのためにレビューを書こうと思ったわけですよね。

 

 

 

 

 

 

 

あとさあ、ハガレンという作品を特徴づける、すごい強い要素があるよな。

 

それは「禁忌」。

 

なんというか、具体的に言うと、真理の扉だったり、人体錬成だったり、国土錬成陣だったり賢者の石だったりホムンクルスだったり、そういうなんか闇の魔術感を出すのがすごい上手いよな。

 

なんというか、健康に過ごしたかったら一切触れるなみたいな。そういう要素を入れるのって作品としてはすごい重要だと思うわけですよね。

 

作品の強さって、どれだけ印象付けるかだから、つまりそういうホラー要素っていうのは、かなりの武器というかアドバンテージなわけで。

 

クトゥルフとか怖い話とかが流行ったのもそういうことなんだろうな。

 

そういう強さというかパワーというか、そういうい畏怖の感情を付与するために、そういう要素を入れるというか、作り出す、表現するのがすごい上手いよな。

 

 

 

 

 

まあでもさあ、少しハガレンに対して不満なところもちょっとあるわけですよね。

いや全然マイナスポイントにならないような些細なことなんだけども。

 

 

それは結局のところ「作者の人の良さ」を隠しきれなかったところというか、

いや関係ないかもしれないが。なんか雑誌のカラーとか編集の要望だったり少年漫画への期待とかが理由かも知れないが。

 

 

前述のその「禁忌」とか「畏怖」とか、そういうものを多少ぶっ壊すシーンとかがあるわけですよね。

 

例えば、主人公の父親、ヴァン・ホーエンハイムなんだけど、こいつは昔ホムンクルスに騙されて、なんか無限の寿命を与えられた代わりに、無数の幽霊に取り憑かれたっていう設定があるんだけど、

 

最終バトルにて、この無数の幽霊と対話して味方になってもらったみたいなそういう戦い方をしているわけですよね。

 

コレって結構、少年漫画的というか超人的というかなろう的というか、、前述の禁忌感というか畏怖を壊すような感覚というか。

 

言ってしまえばホラーゲームにおいて、幽霊を銃やバッドで倒すみたいな、クトゥルフ神話RPGで邪神を倒してしまうみたいな。どうしようもないと思っていた存在をどうにかしてしまうみたいな。そういう行為なわけですよね。

 

いやでもラストバトルですよ?別にいいじゃんって思う気持ちもあるけどさ。

まあ全然良いんですけどね。この点については全然不満じゃない。

 

まあ欲を言えばその過程を過酷に書けば個人的に許せると思うわけですけどね。

割りとあっさりと「対話してきた!」で解決したからな。

なんかあっけなかった感があったよな。

 

その前に、なんかエンヴィーというキャラが、こいつも幽霊に取り憑かれているキャラなんだけども、全身に顔が張り付いているキモい感じを出していたから。その禁忌感をこんなに簡単に克服できるホーエンハイムすげえみたいな評価にはなるんだろうけど、結構あっさりだったよな。

 

 

 

 

あと、もう一つ、グリードっていうキャラだったか忘れたけど、なんか最後敵なのにいいやつっぽくなっているのがなんだかなと思わなくもないというか。

 

「強欲だからこそ、俺は仲間も守る!」みたいな。そんなこと言うキャラだったっけみたいな記憶がある。そこらへんちょっと読んでて冷めたシーンだったわ。

 

でもまあ、前述の家燃やしたシーンみたいに、再び読んだら印象変わるかもしれんし。

それにまあ最後までその畏怖を克服できなかったら、少年漫画っぽくないというか、それでいいのかもしれない。大衆的には。

 

 

 

なんというか大衆的にはOKというか、一般的な王道漫画では絶対こうしないとだめだよねっていう約束の中に、俺が不満に思っているところがあって、

 

「最終回には能力失う」問題ですよ。

 

なんかよくあるよな。そういう展開。めだかボックスだったりあと最近見た惑星のさみだれっていう漫画もそうだったわ。あとクソアニメと評判のシャーロット。

もちろんこの鋼の錬金術師もそういう系譜というか、最終回に、なんか能力を手放すことで失った体を取り戻すみたいな展開なんだけども。

 

なんかこれ、なんというか…、嫌だな。

 

まあそういう作品が多いから、なんか許されているというか、そうであるべきみたいな流れがあるんだろうけども。

多分これは、昔のファンタジーによくあった、「異世界に行って最後には現実に戻ってくる」系のやつと同系列なんだろうなと思う。

つまり「お前ら現実を見ろ」みたいな。そいう大人の意見というか、訓戒というか、感性が混じってるようなアレです。

 

 

まず個人的な話をしますが、俺にとって一番大事なのは自由なわけですよね。だから漫画とかアニメとかが好きなわけです。漫画とかのキャラは自分よりも自由度が高い。その理由の一つの能力があるからなわけで。その能力があるから好きというのもあるかもしれない。

 

だからそういう最終回で能力失うって展開は、正直可哀想だと思うわ。

 

所詮俺は、なろう系側の人間ってわけだな。

異世界いったっきり戻って来たくない系の人間ですわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、色々言ったけど、正直当時は内容の5割くらい理解できてなかったと思う。当時小学生~中学生くらいだったからね仕方ないね。

 

でも全体の流れみたいなのは当時の俺でも分かるから、そこらへん上手いというか、コードギアスとかゴールデンカムイもそうだけど細かい設定もありつつも全体の流れはわかりやすいというか、そういうのがベストなんだろうね。娯楽として。