ゴールデンカムイ評価、レビュー、個人的感想【ネタバレあり)

 

【ネタバレアリなので注意】

 

 

 

ゴールデンカムイ。人気ですよねぇ…

©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

 

腐人気もあるし

 

無料で全話読める時期があって、その際に俺は全話見たんですが、良かった。

(今は読めるか知らんけど)

 

無料期間内に全話読めなくて、あとはネカフェとかで見ようかなと思ったが、ちょうど、作者の好意でその期間も延長するという、もう好き。

 

(しかもその理由が、「内容に自信があって、無料公開しても単行本売れるし」みたいなことだった。こいつ…やる)

 

 

まあそれはいいとして。

 

話は変わりますが、漫画家の種類って、大きく分けると2つあると思うんですよね。(校長先生特有の2つに分けられる論)

 

一つは、自身のアーティスト性で売る漫画家。

例えば、有名漫画家はだいたいそう。ワンピースの作者だったり、ブリーチナルト、とか、普通の漫画といえばこのタイプ。

 

そしてもう一つは、ビジネス的に売る漫画家

職業漫画というか、例えばある界隈の知識を漫画に落とし込んで売る、みたいなやつ。

神の雫とか、ドラゴン桜とか、そういう需要があるからその分野で描くみたいな人。

 

まあ、この区分はあいまいなところもあるんだが、

 

ゴールデンカムイの作者は後者、ビジネス的に売るタイプだと思う。

 

前作で、アイスホッケーの漫画を書いていたらしく、そしてゴールデンカムイではアイヌの文化を伝えよう的な感じでやったらしく、ちゃんと取材とかもしたらしい。

 

だがその一方で、自身のアーティスト性でも売るタイプでもあるというか、独自の固有空間を作るのが上手いタイプの漫画家の一人だなと。

 

後述するけど、結構そう考えると色々な側面のある漫画だなと。改めて思うわけです。

 

その作風を一言で表すなら、グロ&ギャグ。

 

グロテスクで、シリアス展開にも関わらず、それとギャグが同化しているような感じであり、

 

なんというか、銀魂みたいな、この固有空間のノリを把握しないと所見ではよくわからないタイプのギャグ。

 

かといってそればっかりじゃなくて、バトルだったり、知識漫画だったり、読み飛ばしてバトルだけを見ていてもだいたい追うことができるし、何度か読んで新しい発見ができるみたいな、色々な要素が混じっている感があってすごいなと。

 

それと、俺が思ったゴールデンカムイの特異的な特徴として、人が傷つくということが、ギャグでも有りシリアスでもあるという。

 

例えばラスボスの鶴居が脳かけ仲間とかいってギャグ的な雰囲気を出していったり、義足や義手でギャグをしたり、

その一方で、人が死ぬ悲しみとかを描いていたり、笑えないグロテスクさを描いていたり

 

もうお前どっちなんだよ!?死が軽いタイプの作風なのか、死が重いタイプなのか?、っていう感じのアレを感じたよね。

 

 

 

 

それを感じた要素で一番感慨深いのは、最終決戦で、ヒロインであるアシリパが闇落ちしそうになる直後に、主人公杉本がアシリパとギャグ的なノリで会話するみたいなシーンです。

 

結構これって、アシリパの今後を決める重大なターニングポイントだったんじゃないかなと、ふと思ったわけですよね。

 

アシリパが人殺しを初めてした時に、謎のエフェクトがある。

アシリパの体が水(毒?)になっていくみたいな。

 

そのエフェクトは、漫画の符号というか、精神的な変化を表したものだと思っていて、

土方歳三が、昔を思い出す(というか、完全に過去に戻っている)時に出る、デジタル的なエフェクトと同じだと思うんですよ。

 

そのくらい、精神が変化していってるみたいな描写だと私は解釈しています。

 

つまり、ここでアシリパは、そのくらい精神が追い詰められているみたいな表現だと思うんですよね。

 

このときパーフェクトコミュニケーションしなければ、ラストで闇落ちして、なんか不幸になっていたのではないか?と

 

クマが人を殺して悪い神様になるみたいなのも伏線的なアレだったのかなと、今になっては思うよね。

 

しかし主人公の杉本とギャグ的な会話に流れることにより、その闇落ちルートが回避できた、みたいな。隠れ設定だったのかな、と。

 

そういう考察です。

 

まあそんな感じで、

 

 

 

あと、連載終了後も、ある程度名残惜し無用にツイッターで絵が流れてたのもすごいよな。

リコリスリコイルみたいに人気作品にありがちな現象。連載終了時にこそ二次創作が流行るみたいな。

 

まあ、だいたい二次創作は腐しかない、むしろ腐がメインだけど、あの内容じゃしょうがないというか、むしろ望むところなんだろうな。作品のノリ的に。

 

俺も結構腐にはあまり嫌悪感はない。というか腐への嫌悪感という感覚がわからん

 

二次創作だから原作と違ってナンボというか。イメージが崩れるってちょっと分からないよなぁ。

そういう人って、本編と二次創作を同一視してしまうのかな?

 

なんというか、二次創作ホモへの嫌悪感っていうのは、俺が昔有名ジャンプのパロティホモ本を間違えて買ったときからなかったのである。

 

 

あ、あとちなみに俺が好きなキャラは、双子(の片割れ)のやつです。

©野田サトル集英社ゴールデンカムイ製作委員会

終始キモかったけど、こいつのラストはすごい良かった。

まあ、杉本とか土方とか鶴見とか牛山のほうが好きだけど、みんな全員好きだろ?こいつら。わざわざ言う必要ないね。