十二大戦レビュー (ネタバレ

 

【公式】第1話~第12話 十二大戦 期間限定本編配信【アニメタイムズ 「Anytime GWアニメ祭り2023」】 - YouTube

 

12大戦っていう、西尾維新原作のアニメなんだが、なんか期間限定無料公開見たいな感じ。

昔見たんだが、ようつべで無料公開されてたので見返してみた。

 

いやあ、安定して面白いね。

 

バトルも面白いけども、それは特にいうことはない

 

バトルってだけで80点くらいは取れるからね。個人的点数的に。

 

終戦のゾンビとかの戦いとか破壊がね、良いよね。ネクロマンチストとか火炎放射や冷凍とかが楽しすぎる。

 

しかし俺が特に面白いと思ったのは、最終話の、猪の戦士が「ハーレムですわー!!」っていうセリフだよね。

 

猪の戦士は、1話で死ぬキャラなんだけども、割りと壮絶な過去を持っていて、妹を殺して大戦に出場したみたいなそういう感じなんだが。

 

そんな奴が大戦に優勝した時の願い事がハーレムっていうね…こいつこんなに愉快なキャラだったっけ?

 

「もちろんハーレムですわ!ハーレムハーレムハーレム!私は歴史ある名家の淑女として35奥人のイケメンと愛し愛され暮らすのですわ~!」

 

こういうね、残念感がね、良いよね…

別にウケを取ろうとしてるのではなくて素でそう思ってるんだろうな。そうでないと殺し屋みたいなことってできないんだろうなみたいな。

 

そういう裏側が垣間見えてなんかツボだったわ。

 

あとこの作品の好きなところがいくつかあって、

 

一つはOPが良いということ

なんか3dでキャラたちがかっこよく登場して、断罪兄弟がぐるっと廻る感じのシーンあるじゃん。

あれすごいよな。3Dでいちいち制作したんだろうか?それともlive2d的なやつなのか?

歌も良い。

 

 

一つは背景イラストが良い。

 

夜の街の中で戦う話なので、なんというか背景美術っていうんですかね。

街頭とか暗い街とか誰もいないビル群とか室内とか、

 

なんかバトロワ的な非日常感が良いよね…

 

まあ他には、西尾維新的な無茶苦茶なバトルだったり、意外性だったり、好きなところはあるんだが。

 

ツッコミどころとして、

結局猿の作戦ってなんだったんだよ(きっと作者何も考えてないんだろうけどなんか気になる)みたいなところだったり、猿はもう色々ぶっ殺せばいいじゃんみたいなところだったり(まあこれはやじに近い)

 

断罪兄弟の過去パートが若干長くね?ってところだったり。断罪兄弟はなぜ片割れを殺されたのにそんなに悲しそうじゃなかったのかだったり、

 

あと今調べて気がついたが、断罪兄弟って夢小説とかBL的に人気になってるみたいっすね。わかる。好きそうだよねーこういうの。死に別れみたいなやつ。なんかボカロ好きとすきなそう被ってそうだよな。

 

なんか断罪兄弟っていうのは義賊的に悪いやつから金を奪ってばらまくっていうことをしているんだけども、なんか一般人を巻き込んだり、良いことをした結果悪い結果になるっていう、善悪判別付かないみたいなやつなんですけども、そこらへんもなんか好かれる要因がありそうだよな。

 

なんか殺人鬼と少女のフリーゲームが一昔流行ってたじゃん?

アレみたいな感じだよな。なんか殺人鬼というか、悪いキャラってなんか人気出るからな。零崎だからな。

 

もし断罪兄弟が悪に見せかけた善のキャラだったとしたら人気はそこそこだったんじゃないだろうか。

悪に見せかけた善に見せかけた悪に見せかけたどっちかわからないキャラだからこそ…なのではないか。

 

いやまあ、真の理由はBL的な理由なんだろ?

 

 

 

 

 

あと個人的に好きだし、皆好きだろうと思うのが、寅の戦士と牛の戦士のやつだよね。

前述の殺伐BL(BLではない)と比較してこっちはロマンチックというか、男女のカップリングなわけだけども、

 

寅の戦士がなんか戦争の悲惨さから落ちぶれて酒で無双していくのはなんか気持ちよかったよね。

最初はすごいm真面目な少女だったんだけども、どんどんだらしなくなるっていう、えっちだし、すごい良い。

 

だたまあ少し突っ込みたいのが、寅の通ってた道場って、なんか一番強いやつが戦争で特訓してこいみたいな感じで送り出されるんだけど、そこで戦争の悲惨さを見てショックで酒に溺れたら「だらしない!もう門をくぐるな!」みたいなこと言われるのって、理不尽だよなって。

いやそうなるやろって思うよな。ただの道場に通ってる軍人でもないやつが耐性あるわけないだろ。っていうか死ぬだろ。生きのこった寅はやべえやつだろ。

 

まあリアルで考えると、おそらく戦争に送って死んだら死んだで別のやつを寅の戦士に任命するみたいなシステムなんだろうなと。

 

 

 

 

あともう一つ言いたいことがあるんだが、鼠の戦士って、すごい初回と最終回で全然印象変わるよなって。

最初はミステリアスなキャラなんだが、最終話になるとこいつただの中二病だみたいな。いや中二病ってのも違うか。なんか普通の高校生というか、誰しもが思う凡俗なことをコイツも思ってるというか、共感性羞恥というか。

 

鼠の戦士が猿の戦士に「いやそれ甘いだけじゃん」「他人を助けて何になるんだよ」みたいに分かったようなことを言うシーンあるじゃん。

 

その時は鼠の戦士のほうが正しいのかなって感じになるわけだけども、最終話を見て改めて見てみると「これ高校生が考えてるやつwww」ってなってしまうというね。

 

なんというかね。

 

創作に、こういうクール系の常に正しいキャラいるじゃん?

作者の寵愛を受けている、クール系というか澄ました系というか。

それが割りと凡俗なキャラだったと明らかになっていくっていう、そういうツッコミどころがね。面白い。

 

そういうキャラって最初から最後まで正しいキャラであり続けるのが普通みたいなテンプレになっているんだけど、西尾維新のそういう天邪鬼的な、叙述トリック的なやつなんだろうけども。

 

なんというか西尾維新って、リアリティ的なところととトゥーン的なところが混在しているというか、

 

この鼠の戦士の、リアリティのあるような高校生っぽい思考がありつつも、戦士が戦う前に名乗りを上げるとかそういうトゥーン的なところもあるというか。

 

「創作では普通こうするよな」ってところを裏切るのが得意だよな。

それでいて「いやそれは創作すぎるだろww」ってところもあるという。

 

わかります!?西尾維新ファンの皆さん?!

 

 

 

まあね、この十二大戦っていうアニメ元は小説なんですが。

その小説は、ある短編からスピンオフ的に生まれたものらしいっすね。

 

まあ俺も質問箱で聞いた知識なんですが。

 

まず、

「どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い」

っていう短編があって、それが12大戦アニメの最終話の話らしい。

 

つまり刀語錆白兵戦みたいに、「もう終わった戦いをキャラクターが思い返す」、って短編が「どうしたも叶えたいたった1つの~」らしい。

 

そしてその後西尾維新がセリフインスパイアとして実際にその十二大戦を詳しく描いたのがこの小説&アニメというね。

 

そういうの、結構好きだな。

 

げんしけんって漫画のくじびきアンバランス的な。連想ゲーム的に話が発展していくの、可能性感じちゃうな。TRPGみたいに話が分岐していくみたいな。

 

そういうのもアリなんだ!みたいな。

 

 

 

 

あと他にも突っ込みどころがあるので、適当にあげていきます。

 

○この世界って外国からも戦士が来てる?のだとしたらこの世界では干支は全世界共通の概念なのか?海外にも干支ってあるんだろうかそういえば

○醜怪遅れ(羊の持ってた爆弾)の能力が知りてぇ

○羊が寅の実力を察知できなかったのは何だったんだ。

○強者が不意打ちで殺されるパターン多すぎだろ(そういうの結構好きだけどさ)

○兎は最終戦、もっとやりようがあったのではないか。本体が戦わなくても猿をメインで戦わせればいいだろ

○鶏はあの必殺技みたいなやつ、お腹いっぱいだからもう使えないとかじゃなくて、新しい鳥を集めればよかったんじゃね?自転車や車で移動しながら鳥を周囲から集めればいいじゃん

○犬の死に方があまりにも面白すぎる。普通力を与えた相手を警戒するだろ。力を与えた相手に殺されてるの面白すぎる

 

 

まあそんな感じで西尾維新ばりに列挙してみたわけなんですがね。

そういう感じです。