ピクシブのくっそ面白い漫画 ドキュンサーガ【ネタバレ&考察】

#ドキュンサーガ ドキュンサーガ9話⑤ - いとまんのマンガ - pixiv

 

全部無料で見れるから見てくれ。

 

なんかもう、未読の人はこの以降を見ないでほしいっすよね。そんくらい面白いというか、なんかSFが好きな俺にはぶっ刺さったわけですわな。

 

というわけでこっからネタバレ&考察&ツッコミ、していきます。

 

 

 

 

 

というわけでね、ドキュンサーガ、まあみんな突っ込むよね。

 

「過去回想長すぎぃ!!!」

 

回想がね、長いんじゃよ…

そしてその回想が面白い。

 

そしてこのね、リアリティ。実にボク好みというか、俺の理想の漫画だよね。

 

こういうすごいリアリティのある設定とかむっちゃ考えているんだけど、俺は絵が下手なんでね。

 

っていうかこの人すごい書き込みがエグいというか。

 

最初これ、アシスタタントが手伝ってるからこそこのクォリティかと思ったんだが、

この人のピクシブの過去絵見てみると、最初からこんな感じのグロい絵柄だったっていうね。なんか3DcGかってぐらいやばい絵かきだったんすねっていう。

 

脳みそとか腸とかグロとかエロのね、すげーわ。

この人美大卒なんかな。普通に画家としてもやってけそうな力量なんすわな。

 

 

 

まあ漫画の話も戻るが、なんというかね、例えば進撃の巨人って、割とストーリーが良いって結構言われてるけど、全然違うと思うんですよね。

 

進撃の巨人は、設定&エモでできてると思うんですよ。

進撃の巨人の「ストーリー」自体は普通だと思うんですよね。

(例えばなんでライナーたちは子供だけで攻めていったのかとか、色々矛盾がある)

 

このドキュンサーガも同じで、設定とエモーショナルがすごい良い!!

 

なんかこうね、エモーショナル、つまり感情の起伏を生み出すために「設定」があるわけじゃないですか。

 

「設定」、言い換えるならばその話の中での合理性というか、論理というか。

 

「設定」ありきの「ストーリー」という作り方ではなく、「エモ」ありきの「設定」。

 

現実は前者じゃないですか。歴史を見てみても、「設定」、つまり「合理性」「世界の法則」によってあらゆる争いや安寧が起きてきたわけでしょ。

 

でも創作は「エモーション」が先に来て、そのための「設定」がある。

 

ちょっと抽象的すぎたが、

 

つまりドキュンサーガで具体的に言うならば、感情を揺さぶるためにあの転生機のバグがあるわけじゃないですか。

 

仮にもし転生機のバグがなくて、何度転生しても能力の減衰がないとしたら、キャラクターの葛藤だったりタイミリミットのハラハラ感がないわけじゃないですか。

 

メンザの精神崩壊だったり、魔王の頼りがいだったり、そういうのがなかったら魅力が半分以上減退すると思うんですよね。全然楽しくないそんなの。

 

 

つまり設定とは、そういうメンタル的なジェットコースターを作るために存在しているわけですがね。そういう装置なわけですよ。

 

しかし、あえて「設定」のみを切り取って語るのも面白い。

 

例えば「こうすれば全員助かってたんじゃね?」みたいなことが言えるじゃないですか。

まあそんな最適解を作中キャラがやってたら、全然楽すぎて楽しめないっていうところがあると思うんですが、なんというかゲームのRTA的に「こうすればいいじゃね?」みたいに語れるところじゃないですか。

 

いわゆるマジレスですよね。

 

メイドインアビスに例えるなら「なんでリコはそんな命を捨てるようなことをするんだよ」みたいな、そういうリアル的な思考で、漫画の設定にツッコミを入れるっていう。

 

いやそれの反論として、「リコがやりたかったからだよ!!」の一言で済む話なんですがね。

それ以外にも「なんであいつはあの時アレをしなかったのか?」みたいな疑問に、「動揺してたから思いつかなかった」で論破できることではあるのだが、

 

そういう意味で、野暮といえば野暮だが、それを考えるのが読者としては面白いところだよね。

 

それが俺が面白さを感じているところなんですがね。

 

つまり、どいうことかというとですね、ドキュンサーガで、

「もしかしてもっと犠牲を減らす方法があったんじゃね?」って思うんですよね。

「設定的にも、こうすれば全員生き残ってたんじゃないか」みたいな。

 

そういうのを感じた。

 

具体的にはどういうことかというと、

 

まずひとつ目として「能力の減衰は本当に転生機のせいなのか?」っていう疑問だよね。

 

もし俺が魔王幹部の一員だとして、そのことをまずツッコみたいよね。

 

作中で確定ではなかったわけじゃん。「もしかして転生機のせいじゃね?」って言われてただけで、ほぼ確定みたいな感じで進めちゃったけど、いやそこ確定でいいのかなって思ったわけですよ。

 

もしかして転生機関係なく、もし肉体の再構築とかなしに、単純に不老不死みたいなことをしていたとしても、能力は減衰していたのではないか、と。

 

作中で語られていたように「過剰なストレス&生きたいと思う意思の力」によって、強い個体が生まれるっていう感じだったじゃないですか。

 

作中で何百年も安寧の時を過ごすうちにそういった意思の力とかストレスとかがなくなって行って、転生機関係なく、自然にこいつらの能力が徐々に衰えていった、という説もあるのではと思ったんですよね。

 

実際ありえそうだよね。

 

メンザとかも「ここ100年はあまり難しいことを考えてなかった」みたいなセリフがあったし、そのせいで自身の知能が減衰してしまった、みたいな展開があるんですが、

 

「いやそれって単にお前が怠けてたからなんじゃないの?」みたいな俺の中でのツッコみがあるんすよね。

 

転生機の仕様が理解できないのも単に忘れている&脳が衰えたからで説明がつく。

精神が崩壊しかけてたのも、知能が低くなったからではなく、自信がなくなったから崩壊しただけで、知能の高さとか関係なくね?って思ったわけですよね。

 

たとえ一回もメンザが転生してなかったとしても、こいつメンタル壊れたら今と同じ感じになるんじゃね?と

 

まあリアルでも、自信がなくなると知能に影響して衰えるみたいなところあるじゃないですか。なんか鬱とかってそういうやつでしょ?

 

メンザはそういったダメなスパイラルで自滅したっていう。

 

中村(単眼のやつ)の予知能力も、15分きっちりっていう能力の性質があるけど、でもそれってどういうメカニズムで15分きっちりかわかってないわけじゃん。

 

気を抜いたから15分が13分にうっかりなっちゃったみたいなことありそうだよね。別に誰が神様的なやつが15分ですって確約したわけでもないわけじゃん。

ただ自分の経験則から15分という時間を設定しただけで、それがきっかりにならなければイコール衰えてるとは思えないよね。

 

 

つーわけでね、こいつらは「転生機のせいで脳力が弱体化している」って作中ではほぼ確定みたいな扱いだったけどもね、単純に「生きる意志」みたいなものが失っていったから脳力が弱体化しただけなんじゃないかと。

 

そりゃ何百年も経過すれば変化していくわなと。

 

もし俺なら「いやそれってあなたの感想ですよね」みたいな感じでそのことを指摘して、メンザの自殺を阻止出来てたんじゃないかと思うんすよ。

(まあそしたら前述の通り魔王軍が無双すぎて話としてつまらなすぎるがな)

 

 

 

 

そして仮にね、今からは、「転生機のせいで能力が弱体化していたのが正しかった」とここからは仮定しよう。

 

だとしてもね

メンザを死なせるのはかなりもったいないと思うんですよね。

 

何故かというと、簡単にメンザ生かすことって出来たんじゃないかと思うんですよね。

 

魔王たちは「メンザを縛れば自殺は防止できた」みたいに言ってるけど、単純に説得でなんとかなるんじゃないかと思うんですよね。

 

例えば「知力を向上させる発明すればいいじゃん」って言えばよかったよね。

 

あんだけのものを作れるなら簡単だと思うんですよね。

 

そして知力を向上させて、またさらにその知力を使ってまた「知力を向上する発明」をし、そしてまたその知力を使って…っていうふうに、

 

倍々ゲームみたいにそうやってどんどん知能を高めていけば、本来の知能以上の知能を手に入れることができるんじゃねーの?

 

そうすれば能力に自信を持っていたメンザが死ぬ意味がないよね。生きる意味を取り戻すために生きることができるだろ? 

 

最期の時(メンザが自分が死んだときのためにメカメンザを作ったりしていた時)、

「知能を取り戻すために残りの命を賭ければいいじゃん、どうせ死ぬなら。」って誰かが言ってればメンザも「そっ、そうか!!」みたいな感じで、駄目で元々でそういう行動を取っていたと思うんですよね。

 

まあ仮にそういう発明ができないくらい知力が衰えてたとて、ある程度の期間、自殺を引き伸ばしすることはできそうだし、その間に女をあてがって子供作らせたいよね(ゲス)

 

なんというか、メンザは見てるとなんかすごい頭いいけど、バカなんだよね。

(まあそうでないと物語が面白くないからなんだが、実際リアルでもこういうタイプの天才はいそう)

 

ノウハウがないというかさあ

白兵戦的な発明はすごいけど、戦略的な問題を解決するのがむずしかいというか、

 

考え方を180度回転させれば簡単に解決する問題だけど、出力が常人の何億倍もあるから、回転させなくても力技で解決するってなってる感じはあるよね。

 

例えばさっきの「能力を底上げして取り戻すために発明すればいいじゃん」もそうだけど、転生機についてもそうだよな。

 

なんであんな生命線とも言える装置を、一個しか作ってねえんだよってならない?

(まあそれだと話が面白くないから(略

 

あとその転生記のシステムの理論をなんか文章化して残してないのかよっていうね…

万が一壊されたり、自分が死んだときとかに他のやつが修理できないやん。

 

まあ、能力が高すぎてたからこそそういうミスを起こしたって説明はつくがね。

 

なんかね、そういうことは現実でもありそうだよな。

どんなにすごいシステムや発明を作ったとて、他の部分がドジでなんか全部無駄にするみたいな。

 

なんか昔どこかの発明家の偉人が、自分が作った発明品の特許の権利を守るために、残りの人生の時間を使ってしまって、さらなる発明のために研究できなかった、みたいな話があったな。

 

自分もゲーム開発とかの経験があるから分かるけど、どうしてこんな簡単なことが思いつかなかったんだみたいな。それで今までやってきたことが全部無駄になった、これで簡単に実現できる、やる意味なかった、みたいなことがよくあるからなぁ。

 

そして実際の研究の分野でもそういった盲点的なところは無数にあるんだろうね。

 

だからこそ一度立ち止まって哲学的になるのも重要だと思うんだがね。

 

そういうね、天才特有の完璧超人なようで、一方で別のところではすごい人間味があるっていう、ドジっ子っていう。

 

そういうところが萌えるよね。メンザは。見た目も可愛いし。

 

例えばアリシパ(見た目がキモいやつ)と喧嘩になったり、甘いものが好きだったり、魔王の遺伝についてなんか変なこだわりがあったり、明らかに可愛くデザインされている。脳力も最強で見た目も可愛いとか無敵かな?

 

だからこそなんというか、最初の有能振りを見たときから「あっ、こいつ死ぬな」って予感してたよね。無双過ぎたっていうかっていうか不穏だったし。

 

なんか以前の俺なら「なんで天才なのにこんなことがわからないんだよwww」って突っ込むところだけど、なんかユーチューブとかで偉人とかの逸話とかを見て、天才も間違えるって!!っていう境地に入ってるわね。ワシは。

 

あと五木の自殺のやつとかもさあ…どうにかならなかったのかって思うけども、なんかもう実際イッキーは自殺したかったんじゃねっていう論があるよな。死への恐怖を感じてたらできるムーブじゃないだろ予め飲んでおくって。

逆に五木が死にたかったと考えればあまりありえないムーブじゃないな。

自殺したい、けど魔王が生き続けるなら自分も生き続けようっていうモチベで生きてたけど、その生きる気力みたいなのが限界にきて、ああいう強硬に至ったって考えると、彼女の行動が腑に落ちるわね。

普通魔王と生き続けたいって考えてるなら、絶対薬を予め飲むとかいうムーブは取れないと思うわな。

 

 

まあね、話は戻るけど、つまるところ最適解を選べば全然全滅しない世界線も合ったと思うんですよ

 

でも一方で、自分たちは全然コイツラに比べてそんなに生きてないから、そんな何百年も生きたら死にたくなるもんなんかなって思うわけですよね。

 

結構自分から死んでいってる感じがするよねキャラが。まあ実際自殺みたいな感じで退場するキャラが大半な気がするわ。っていうか全員そうだろ。

 

メインキャラ全員、敵に殺されるんじゃなくて自殺や老衰で死んでいってる気がするわ。誰か敵に殺されて死んだキャラいたっけ?

序盤にエドワード(主人公(笑))に殺された四天王しかいない気がするわ。

 

そういう「生きることに飽きる」みたいな現象がドキュンサーガ世界には存在するわけなんですがね。

 

しかし、一方でフェイは全然死ぬ気配がないし、全然精神崩壊とかもしれないわけなんですが、割とそれもなんとなく想像できる気がするわ。

 

つまるところ「気になる」みたいな感情だと思うんですよね。

これから先の世界がどうなっていくのかみたいな。そういうの気になるやつ、俺以外にもいるよな?

 

生きることの指針として、そういう知識欲みたいなのが優先するような人間の場合、あまりそういう「生きることに飽きる」みたいなのに耐性があるきがするんですよね。

 

なんというか、人生をゲームに例えるなら、なんかクリアしたり幸せになったりしたら、もう何もすることがないわけじゃないですか。

なんかクリア後の世界を延々と遊んでいるみたいな。

 

なんか作中で自殺したようなキャラって、そういう、自分のしたいことが叶わなくて、あるいはもう叶ってしまって、もう人生やることないなみたな手持ち沙汰になったみたいなキャラじゃん?

 

例えば桐生とかも人間と戦うことを生きがいにしてたけど人間が弱くなったから死ぬことを選んだり、家族のことが大事なあの目玉の夫妻も家族が死んだから自分もみたいな

序盤に死んだ幹部も、世界になんて興味がないってやつじゃん。魚と女の子のやつ、もう一人のキモい体のやつは哲学的な理由で死んだみたいな感じだけども。

 

それに対して、まだ自分のやるべきことががあるっていう、フェイとか魔王とかは生き続けてるみたいな。

 

フェイの場合、気になるのは世界(のカルチャー)なわけだし、つまりはそういう違いがあると思うんですよ。

 

あと魔王も、自分よりかは世界(魔族)のほうが気になっているような性格なわけだし、だからこそ生き残った感はあるよな。実際五木に急かされて自殺しそうなときもそうやって生き残ったわけだし。

 

 

そして、わざわざ自殺する必要あるかなって思った。

 

冷凍睡眠装置があるんだから、それで必要な時以外起こさないでっていう感じにすればええやんけ。永遠に起きなければそれで実際死んでるようなもんだろ。

 

主観的には未来にタイムスリップしてるような感じなんだろうが…

 

なんか目玉のやつが寿命で死ぬシーンもさあ、本人が残していく魔族に対して責任感があるならそうするべきだったよなと。

 

もし俺なら、死にたいって言ってるやつにそう提案して、仮にそれが拒否されれば無理矢理にでも冷凍睡眠装置にぶち込むわ。